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アインシュタインの規約とは?
相対性理論で有名なアルベルト・アインシュタインが「数学における最大の発見」と言った手法をご存じでしょうか?(この言葉自体は冗談で言ったようですが)
ベクトルの成分を1,2,3などの添字(そえじ)を付けて表現し、面倒くさいので i などのアルファベットでまとめて書くことがあります。(例えば3次元だと i = 1,2,3)
アインシュタインの発見した手法、「アインシュタインの規約」とは、何のことはない
1.和の記号Σを省略する
2.添字が揃ったら和をとる
という単純なルールです。しかし、このルールは実に強力です。
慣れてしまえば、電磁気学などで出てくる複雑なベクトル解析の公式を全く覚える必要...
by 下河有司 —
Nov 25, 2024
数学
【数学】無限小と超実数
ニュートンとライプニッツが17世紀に微分と積分を考案して以来、極限をどのように扱うべきかは数学の重要な問題でした。
ライプニッツは、1/∞ を0ではない数(無限小)として捉えていました。このように ∞ をひとつの「数」とみなして無限小を扱う研究方法は無限小解析(むげんしょうかいせき)と呼ばれています。
無限小解析は、長い間主流の考え方でしたが、数学としてそれを厳密に正当化する事はできませんでした。
19世紀前半になると、コーシーやワイエルシュトラスの手によって、ε-δ 論法(イプシロン-デルタろんぽう)と呼ばれる方法が開発されます。この方法は ∞ を「数」ではなく「手続き」に読み替える論...
by 下河有司 —
Nov 20, 2024
数学
【物理学】運動量とエネルギーの歴史
ニュートン力学では運動する物体は「運動量」や「運動エネルギー」という物理量を持つことを学びます。「運動量」とは「物体が持つ運動の勢い」 、「エネルギー」とは「仕事をする能力」のことです。
この「エネルギー」という言葉は、200年ほど前につくられた造語であり、その後もエネルギーとは何かについてさまざまな議論がなされてきました。
それまでに存在しなかった「エネルギー」という言葉や概念を、なぜ作り出す必要があったのでしょうか?
その歴史は17世紀の2人の学者、デカルトとライプニッツの主張が対立したことに遡ります。
デカルトとライプニッツの活力・運動量論争
重い物体と軽い物体を同じ高さ...
by 下河有司 —
Nov 13, 2024
物理学
今年のノーベル物理学賞はまさかのAI??
2024年のノーベル物理学賞は『人工ニューラルネットワークによる機械学習を可能にする基礎的発見と発明』の功績で、米プリンストン大学のホップフィールド(John Hopfield)名誉教授とカナダのトロント大学のヒントン(Geoffrey Hinton)名誉教授に授与されることになりました。
これは、想像もしていませんでした。まさかAIの分野で受賞者が出るとは…驚きです。今までのノーベル物理学賞と言えば、宇宙や量子論など、いかにも伝統的な物理学の分野で受賞していたイメージがあります(ソフトマター物理学など一部例外もありますが)。
ニューラルネットワークと呼ばれるものは、今では深層学習(ディ...
by 下河有司 —
Oct 13, 2024
物理学