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2025年ノーベル物理学賞

by 下河有司
Oct 13, 2025

こんにちは、クリエイティブ・サイエンス・アカデミーの下河です。今年もノーベル賞の季節!去年のノーベル物理学賞は、はまさかのAI分野からの受賞で意外性のあるものでした。さて、今年のノーベル物理学賞はどんな内容だったのでしょうか?

受賞者は次の3名です。

ジョン・クラーク名誉教授(米カリフォルニア大学バークリー校)

ミシェル・H・デヴォレ名誉教授(米イェール大学)

ジョン・M・マルティニス名誉教授(米カリフォルニア大学サンタバーバラ校)

受賞理由は「電気回路における巨視的量子トンネル効果とエネルギー量子化の発見」というもの。

簡単にいうと、電子など、私たちの日常で目にするものの大きさに比べて、きわめて小さいものの性質だと思われていたことが、実は電気回路のような比較的大きいものでも現れることを証明したという内容でした。

電子など、きわめて小さいものは量子(りょうし)と呼ばれ、その運動は「量子力学(りょうしりきがく)」という理論で説明されます。量子は粒の性質と波の性質の両方を併せ持つ、不思議な振る舞いをするのです。

込み入った内容はここではお話できませんが、例えば、ボールを投げるかわりに量子を投げたとすると、つぎのアニメーションのように振舞います。(アニメーションはブラウザでご覧ください)

オレンジと青の線は、波動関数(はどうかんすう)と呼ばれる関数の実部と虚部、緑は存在確率(そんざいかくりつ)というものです。つまり投げたものが「どこに存在するか?」という確率が波として伝わっていくのです。

海の波などと違って、確率という数学的で抽象的な概念が伝わっていくということに違和感があるかもしれませんね。でも量子力学とはそういう理論です。

この、波の性質を持っているという特徴によって、下のアニメーションのように壁にぶつかった時壁を通り抜けるとこができるのが「トンネル効果」です。

難しそうに見えますが、直感的には、部屋の中でボールを壁に向かって投げても必ず跳ね返されますが、大声を出すと壁の向こう側の人にも聞こえるという感じです。音波という波は、壁を通り抜けることができるのです。

今回のノーベル賞は、量子力学の基礎的な研究としても重要ですが、量子コンピュータなど最新のテクノロジーにとっても欠かすことのできない重要な発見でした。

 

 

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