
算数を侮るなかれ!
May 01, 2025物理学を学び始めたとき、どれぐらいの数学を理解していればいいのか気になったことはありませんか?いきなり、ベクトルや微分・積分など、高校数学から手を付けだすと混乱するかもしれません。
だったら、まず中学校ぐらいの数学からやり直してみるか…と思うかもしれませんが、さすがに小学校の算数からやり直そうと思う人は少ないでしょう。
「小学生は九九や四則演算、そろばんの使い方ぐらいしか習わないのでは?」
そう考える大人も多いですが、それは小学生を侮りすぎです。
例えば、今の小学校の算数では6年生でx,yを使った文字式の計算や比例、反比例といった概念などを習います。
こういった内容は、物理学にもダイレクトに繋がってきます。例えば、ばねの伸びと力の関係を表す「フックの法則」は次のような数式です。
F=-kx
Fが力、kがばねの硬さを表す「ばね定数」、xがばねの伸びです。まさにy=axという比例の形をしていますね。つまり小学6年生はフックの法則を理解するための数学をすでに知っているのです。
もしかしたら、数学のことをすっかり忘れている社会人よりも、小学生の方が物理学の考え方をすんなり理解してしまうのかもしれません。
というわけで、何が言いたいかというと『物理学への最短コースは算数からやり直すこと!』です。